Plan Do See(Plan Do Check Action;PDCAともいう)や、ライン・アンド・スタッフ制組織などに関する一節より。
See(これは監査とか、レビューとかいう形式をとります)は後ろ向きであるばかりでなく、最前線で働く人々を巻き込みます。他人によるSeeは気分のよいものではありません。それは専門の分化というよりは、身分制度のようにすら思えます。少なくとも、不信感(性悪説)と優越感がもとになっていることは確かです。
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Seeは管理問題の典型的要素です。1人の人間の背後に1人のReviewerがついています。そしてその人の背後にまた1人のReviewerがついています。つまり、Reviewを始めると結局何人のReviewerがいてもキリがないのです。Reviewerは人を不愉快にし、そして高い月給を要求します。
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上の人々やスタッフの能力とエネルギーは、組織の外に向けて発揮されるべきです。長期的視点に立って内を守り、研究的態度で創造的な案を生み出すことです。
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所有者がはっきりしなかったり、所有者がやる気がなかったりする問題は解けません。それでも、仕事は進むものです。その場合、関係する皆が、「やるふり」をしているだけなのです。しかし、バカな上司を持った時は、そうしなければならない場合もあります。
全てのコトバが胸に染み入るような文が続く。今流行りの「内部統制」の本質が、ここに示されている。すなわち、当事者による自律的なマネジメントである。以上。