[TV]「プロフェッショナル 仕事の流儀」

http://www.nhk.or.jp/professional/index3.html
プロジェクトX」の後継番組。困難を克服しての成功物語という路線は不変なるも、登場人物が「何をしたか」よりは「どのようにしたか」に軸足を移しており、組織のマネジメントやリーダーシップのスキル・ノウハウの紹介になっているという点で興味深い。ナレーションや音楽も抑制が効いていて好感が持てる。
第1回は、リゾート再生に奮闘する社長の話。結局のところ、組織(人)を動かすのは、フラットな組織、権限委譲、円滑なコミュニケーション..等々、あたりまえの結論(だけど多くの経営者はできていない)に至る(初回で早くも結論が出た?)。あと、社長の個室は持たない、PCを持ち歩いていつでもどこでもプレゼンといったスタイル(これも多くの経営者はできていない)は参考になった。
こういう生きた事例と比べると、統制手続きの文書化だのITへの対応だのといった流行りの内部統制議論がいかにも官僚的・形式的で空疎なものに感じられる。組織の規模や業態にもよるかもしれないが、当のNHKが少しでもこの番組から学べば少しはマシな組織に変わるかも。ひょっとして、制作スタッフが番組を通じて遠まわしに経営批判をしているとしたら、NHKもまだまだ捨てたものではないのかもしれない。