日系ブラジル音楽

日本で知られているブラジル音楽といえば、サンバやボサノバなどが代表的なところだろうか。ボサノバの名曲「イパネマの娘」(アントニオ・カルロス・ジョビン)の話をしていたら、日系ブラジル人に「ボッサ・ノーヴァを知っているのか」と驚かれ、「CDを何枚も持っている。小野リサという有名なボサノバ歌手もいる」と答えたら、さらに驚かれた。ボサノバが日本で知られていることは、当地ではあまり知られていないようだ。
ボサノバといえば、今を去ること30年前、吹奏楽コンクールの課題曲で岩井直溥作曲の「ポップス変奏曲「かぞえうた」」を思い出す。ボサノバのリズムに乗せてフリューゲルホーンが奏でる日本の童歌が印象的な美しい曲だった。これぞまさに、「日系ブラジル音楽」か?
それはさておき、帰国間際、グアルーリョス国際空港の免税店で、自分への土産にアントニオ・カルロス・ジョビンの2枚組CD"JOBIM SINFONICO"を買った。ジョビンの名曲をオーケストラで演奏した2002年発売のライブアルバムで、幻のシンフォニーとされる"Brasilia, Sinfonia da Alvorada"(「ブラジリア、暁のシンフォニー」)から"Garota de Ipanema"(「イパネマの娘」)まで、どの曲も聴き応えがある。現在は、アマゾンその他のサイトでも入手困難になっている模様。'ビニールのレコード'ではなかったものの、'在庫品見切り処分の大変良い品物'が手に入るとの観光案内は、ウソではなかった。

Jobim Sinfonico

Jobim Sinfonico