2023年1月25日 おおつき紅葉衆議院議員の代表質問

立憲民主党のおおつき紅葉と申します。

おととしの夏まで、私はフジテレビの政治部の記者として、この国会の中で取材をしていました。私生活では、小学校1年生と3年生の子ども2人を育てる母親であります。急激に人口減少が進むふるさと小樽で立候補を決意したときには、すでに衆院選までわずか2か月でした。これがいかに無謀な挑戦か、政治部記者として重々承知をしておりました。
でも、このままの政治ではダメだと思ったのです。(「そうだ!」、拍手)
この界隈で、ある政治家からこんな言葉を聞きました。
「子育て中の女性を担当記者にするなんて、うちを軽視している」
子育てしている女性記者が担当になると、軽視していると認識を持つのか..なんで?
と、率直に思いました。この感覚、世の中で子育てしながら働く女性が一度は感じたことがある違和感ではないでしょうか。
この古臭い考えの政治家が国の政策を決めるから、女性が活躍できないのではないですか?(「そうだ!」、拍手)
いつになったら本当に女性活躍の時代が訪れるのですか?
女性総理は、いつ誕生するんですか?(「そうだ!」、拍手)
(岸田総理の方向を見る)総理は、この国の人口減少に歯止めをかける「異次元の少子化対策」を行うと言いますが、ここにいる政治家の皆さんは、肝心かなめの社会システムを変える覚悟をお持ちですか?
少子化対策の会議で、女性は何割ですか?
結局は政策の決定において凝り固まった考え方から抜け出せない、業界団体の利益優先で、政治から距離をとる次の世代を置き去りにした結果が、今の低成長率を生み、国民置き去りの政治が日本の人口を減少へと導いているのではないでしょうか。(「そうだ!」、拍手)

一期生でまだまだ短い政治家経験ではあるものの、元記者として、そして母親として、地方出身者として、東奔西走する中で、地域ととことん向き合って、お聞きしたきたこと、あるいは、気づきを得たことも踏まえ、岸田内閣の政府演説において、会派を代表して質問いたします。(拍手)

それでは、子育て支援、政府の少子化対策について伺います。
まず冒頭、私たち立憲民主党は、2年前と昨年の2度にわたり、児童手当を高校3年まで対象を拡大する議員立法を国会に提出し、政府と与党にその実現を強く求めてきました。しかし、政府も与党も動きませんでした。
なぜ、児童手当を高校3年まで対象を拡大すべきという立憲民主党の提案を今まで無視してきたのですか?
岸田総理、その理由をお答えください。
施政方針演説で総理は、少子化対策の中身も不透明で、財源も積み上げていません。
子ども政策の財源に、岸田総理は社会保険料を充てるのではないかとの声も出ていますが、その可能性はありますか?
岸田総理、お答えください。
また、「異次元の少子化対策」を「次元の異なる少子化対策」に言い換えたのはなぜですか?
岸田総理、お答えください。
今や50歳の段階でおよそ3人に1人がおひとり様である現状があります。
この国で多くの方が家族を持つ将来像を描けていないのです。
だとしたら、今求められているのは、その逆の発想、つまり「家族」という枠にとらわれなくとも望む人が子供を産み、苦しい時は社会が手を差し伸べる、支え合う構造を作ることこそが求められているのではないしょうか?(「そうだ」、拍手)
そのためにも、まずは、子供、子育て予算を倍増するためのロードマップを策定すべきです。
総理は、「当面消費税に触れない」と言っていますが、当面だけではなく、今回の子供予算倍増において岸田政権では消費税増税は検討も実施もしないということですか?
もし消費税増税をしないのであれば岸田総理、この場で約束してください。
もし、消費税ではなくとも財源として消費税以外の増税を今後検討する可能性はあるのですか?
岸田総理、お答えください。
「子どもファースト」か、「増税ファースト」か。これが統一地方選の争点です。(「そうだ!」拍手)
民主党政権は「チルドレンファースト」を掲げて子ども手当を作りましたが、その重要性に気付かず、所得制限をつけるなど制度を改悪し、少子化対策をここまで放置したのは、今の与党ではありませんか?(「そうだ!」、拍手)
岸田総理は、子どもファースト、少子化対策が最重要政策と言いますが、私たちは、防衛予算倍増よりも子育て予算倍増が先だと考えています。子育て予算倍増を防衛予算倍増より先に実現すべきではないですか。
岸田総理、お答えください。
(拍手)
この政策は最重要課題と言いながらも、岸田総理は言行不一致です。なぜなら、防衛力強化、防衛増税、防衛費倍増は年末に閣議で短期間で決めたのに、子ども政策は中身も財源もまったく白紙です。
中身もないのに何を議論するんですか?国会を閉じる6月に財源の提示をすると言っていますが、のんびりしすぎてはいませんか?本当にやる気があるのですか?
最重要政策であるならば、この国会でメニューと財源をセットで示すべきではありませんか?(「そうだ!」、拍手)
岸田総理、お答えください。
これでは子どもファースト最重要政策ではなく、子ども後回し政権ではないですか?
さらに、政府は今後防衛費のために行財政改革などにより5年間で14.6兆円をねん出するのですか?このお金の一部を子ども政策に回す気はないのでしょうか?
岸田総理、お答えください。
実際に岸田政権は子どもファーストではなく、防衛費倍増ファースト、防衛増税ファーストの子ども政策後回し政権です。口先だけ子どもファースト、少子化対策は最重要政策というのは、逆に岸田政権の子ども政策軽視の表われです。子育て世代、そしてこれから子どもを育てたいと思う世代が希望を持てるように、岸田総理、いつまでに今回の少子化対策を財源とセットで策定するのですか?お答えください。
厚労省の調査では、日本の子どもの貧困率は13.5%、つまり7人に1人の子どもが貧困なのです。私たちは参院選の政策で、児童扶養手当は子ども一人あたり月額(つきがく)1万円を加算し、二人親、低所得者世帯にも支給します、としています。また、児童館など、居場所づくりに加えて、子どもたちと気持ちを分かち合う人員体制の整備は不可欠と考えます。

この2点について岸田総理、お答えください。

次に、この国を守る手段と防衛増税について伺います。昨年末唐突に、そして一方的に、国民にも国会にも説明することなく決めた防衛増税、岸田増税を国民も私たちも認めるわけにはいきません。(「そうだ!」、拍手)この国会は、「子ども国会」にすべきなのに、これでは「増税国会」ではありませんか?(「そうだ!」、拍手)
岸田総理は、防衛力強化への財源として、「将来世代に先送りすることなく、令和9年度に向けて今を生きる我々が将来世代への責任として対応していくと述べ、「増税」という言葉は使われませんでした。これは「増税」を意味するのですか。

岸田総理、お答えください。

もし増税を意味するのであれば、なぜ正直に増税と言わなかったのですか?なぜ増税を隠してきたのですか?

岸田総理、お答えください。(拍手)

私たち野党のみならず、与党内からも説明不足との批判が出ています。一度、防衛増税は撤回すべきではありませんか?「増税ファースト」ではなく「子どもファースト」の国会にしませんか?総理の見解をお伺いいたします。国民の理解のない増税強行はすべきではありません。まずは統一地方選挙で防衛増税の是非を国民に問うべきではないのですか?(「そうだ!」、拍手)
岸田総理、お答えください。
「防衛増税」「岸田増税」のイエスかノーか。これは統一地方選挙の大きな争点だと私たちは考えています。(「そうだ!」、拍手)
また、敢えてお伺いしますが、そもそも日本は軍事大国を目指すのですか?それが総理の国家観ですか?
岸田総理、お答えください。
仮に平和な時代が将来来たとしても未来永劫に防衛予算のGDP比2%は維持するのですか?
岸田総理、お答えください。
自民党の皆さん、この物価高、燃料高、ゼロゼロ融資の返済がはじまるこの時期に、岸田内閣に勝手に増税を決められていいのですか?菅前総理からも「防衛増税は唐突であり、説明不足」との批判が出ています。なんでもっと怒らないんですか?いつからトップが増税を決めたらそれに従うようになったのですか?それが新時代における自民党のやり方ですか?(「そうだ!」、拍手)

次に統一教会の関連でお伺いします。(以下略)

岸田総理、お答えください。